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レザクラ専用CADを作る事にする
ことの始まりは
レザークラフトをやり始めた当初は誰かが公開している型紙をダウンロードしてそれを作って喜んでいたのですが、だんだんと自分オリジナルなものを作りたくなってきて、最初は手書きで、次にPowerPointやGoogle Documentを使って設計を試みたのですが、いやー、面倒だし上手く行かない。しかも穴の位置とかずれるずれる(笑)。
最初は3Dモデリング用のShapr3Dを強引に2D CADとして使ってた
で、そのうち、Shapr3Dという3Dモデリング用iPadアプリの2Dスケッチ機能を利用してある程度レザクラの設計ができなくもない事がわかり、しばらくはそれでやってたのですが、簡単なパスケースを作るにしても、例えば副線(オフセット)機能とかコーナーを指定した曲率Rで丸める面取りとか、ステッチラインに沿って縫い穴を開けるための目打ち位置を連続して指定間隔で置いたりとか、とにかく3D CADでは神アプリであるShapr3Dでもやはりレザークラフト用に使うには無理があるなぁと。
レザクラ友にJW_CADという新たな神ツールを教えてもらった
そんな時に、Twitterのレザクラつながりの方のTweetでJW_CADなる無償のCADの存在を教えてもらい、早速ダウンロードしてみたのですが、いきなり挫折しました(笑)。
何このWindowsすら無かった時代を彷彿とさせるこの操作体系・・・。今の時代の人にこれを覚えさせるのはちょっと無理では?!
と思うくらいある意味斬新的な操作系で(^^;;。ファイルの保存とかも独特で、しかも僕の環境では次に起動したときに「フォルダがみつからない」みたいな事を言われて起動しなくなり、それの原因調査と復旧に1日費やした(結局原因わからずですが、恐らくスペースが含まれたフォルダ名に対応していないとかそんな感じ)。
そんな具合に今から4か月くらい前に印象最悪でスタートしたJW_CADですがw、YouTubeでチュートリアルを公開してくださってる大先輩がいらっしゃいまして、その方の動画を2つ見てJW_CADをどう使えばレザークラフトのデザインに使えるのかを勉強しました。あの動画が無かったら今でも僕はJW_CADを使ってなかったと思います。
↓HAKUさんのJW_CADチュートリアル。この2本は神動画!
そんなこんなでJW_CADも神ソフト認定(笑)
て、何も見ないで一人でJW_CADでパスケースを作れるようになるまで何度か繰り返し練習しているうちに、今までは意味も分からなく操作していた部分もやっと
「ああ、そういうこと?!」
みたいな感じで理解することができて、そこまで来れたらしめたもので、あとは少しずつ自分が作りたいもので作れそうなものを設計してみて、そのたびに
「んん?!こういうのはどうやったら良いんだろう?」
みたいなのが次々と出てくるのでそれをネット検索して調べたりしてました。
そんな感じで3~4か月経過した今、JW_CADは自分にとってもはや無くてはやっていけない存在に。
特に、JW_CADで設計した図面をレーザー彫刻機にDFX形式で渡してあげると1.6mmくらいの厚さの革なら僕が持ってる5wの弱小安物レーザー彫刻機でも革を完全に切り出してくれる事がわかり(この辺のやり方も機種や設定も含めてそのうちに書きますね)、革によっては2mmとかでも行けちゃうので、型紙を作ったり革をけがいたりしなくても小物くらいなら正確に、そして早く作れるようになり、もはやJW_CAD無しではやっていけないヘタレになってしまいました(笑)。
でもやっぱりCADの敷居は相当高い
そんな感じで僕は運よくJW_CADを諦めずに使えるようになる事ができましたが、もし僕に3D CADや3Dプリンターの経験が無かったら、もし僕がITエンジニアで無かったら、もしHAKUさんのチュートリアル動画に出会えなかったら、もしかしたら最初の敷居を超えられなかったかもしれない。
型紙を作る事、手描きで図面を描くこと、それ自体を僕は否定はしません。そういう部分もレザークラフトの醍醐味というか楽しみ方の一つだと思います。ただ、手描きでは難しい部分に相当の時間を費やしてしまったり、レザクラしてみたけど設計ミスがわかって型紙とか設計図を修正しなきゃならないんだけど億劫になってレザクラやる気が無くなった、みたいなのは割とよくある話だと思います。そんな時、もし誰でも簡単にお絵かきソフト感覚で使えるレザークラフト専用のCADがあれば、もっとたくさんの人が限られた時間をよりクリエイティブな活動に使えるようになるかもですし、今まで、
「レザークラフトって大変そう」
というイメージでレザクラの世界に踏み込めなかった人達もこの世界(沼ww)に引きずり込む事が出来るかも知れない。とまあそんな事をレザークラフト歴2年にも満たない僕ですが、もっと沢山の人達にレザークラフトの魅力をどうやったら伝えることが出来るだろうかとぼんやりと考えていました。
という訳でレザークラフト専用CADをつくる!
ここでやっと冒頭の話題に戻るわけですが、CADに馴染みのない僕らのような一般民のためのCADを作ってレザークラフトの敷居を下げるんだ!というのはもちろん僕の中で大きなモチベーションの一つではありますが、僕自身の今後の差別化や作業効率向上といった野望のためにも、顧客の手首のサイズや時計の種類、バンドの幅、緩さの好みその他のパラメータを入力するとあっという間にバンドの各所の寸法を計算してくれて、さらにCAD図面まで描いてくれるCADが欲しい!時計バンドだけじゃなく、他にもレザクラの補助ツールを作った時に連動できるCADが欲しい!というあたりが強力な後押しとなって、レザークラフトCAD(仮称)を開発することにしました。
ソフトウエア開発が本職でもない僕が本当にそんなソフトウエアが作れるのか、作れたとしても一体どれくらい掛かるのか、その後もサポートやアップデートを継続できるのか?などなど不明な部分も多々ありますが、とりあえず走りださない事にはゴールには到達できないので軽い気持ちで一歩を踏み出してみようと思います。
やること
ベースとなる物は一つもないので、CADを一から全部作る必要がある。まず絶対的に必要なのが、CADのベースとなるベクトル図形の表示・操作が可能な2D座標系。まずはここから着手しよう。